2019年12月12日

なかなかの実力

「紫雲膏」をググると、なかなか面倒臭い作り方が出てきます。

ごま油も豚脂も、華岡青洲の時代に手に入る材料だからだよね?
重合?そんなに長時間加熱?酸化しない?
練る?なんで?と「?」ばかりでした。

普段作る軟膏の作り方でいいやん。


と思っていましたが、

「紫雲膏」を作るなら「紫雲膏」の材料と作り方を踏襲しなきゃだよね

とある方に言われ、ちょっとワタシゆるく考えてたなと反省。

そして9月。
漢方薬局のワークショップで、(ちょっと基材にアレンジが加えられていましたが)正式な「紫雲膏」の作り方を教わってきました。

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量にもよるのでしょうが、「紫雲膏」の正式な作り方は、軽く3時間はかかる重労働でした。(;'∀')


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ということで・・・。
ワタシが作る紫色の軟膏は、「紫雲膏」ではありません。

でも、座りダコや切り傷、先日の口角炎でもしっかり効果を実感したし、角質の肥厚で軟膏を試してもらっていたわんちゃんの肉球も、ここまで綺麗になっていました♪

8月下旬の写真
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 ↓
11月上旬の写真
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ちょっとアヤシかったこっちの肉球も

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悪化せずにすんでいました。

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もちろん、飼い主さんのケアもあっての結果ですが、なかなかの実力でしょ?

「紫雲膏」ではないけれど、これなら必要十分ではないかと。



そんな経験もあって、ホームケアで使うものなら、基本を知ったうえで、もっと作りやすく&使いやすくアレンジすれば良いと思う訳です。


ちなみにワタシ、紫根と当帰のインフューズドオイルにひと手間を加え、軟膏とコールドクリームにして使い分けています。

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膝やカカトはちょっと固くて重い軟膏を。
顏や手、腕にはさらっと塗れるコールドクリームを使っています。(お風呂あがりに使うと気持ちイイ〜♪)


紫根は肝毒性を持つピロリジジンアルカロイドを含みます。
漢方薬局でのワークショップ時には、素揚げにした紫根を「食べても良いです」と言われましたが、となるとあえて食べる必要はないかと。(笑)

紫根を用いた漢方処方もあるようですが、台湾人の獣医さんに「動物に紫根を内用で用いることはありますか?」と伺ったところ、「ありません」とのことでした。

ということで、紫根は外用にとどめておいた方が良さそうです。


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2019年12月11日

去年の今頃

師走も10日が過ぎました。

いつもは今年あったことを振り返っていたのですが、今年は少し違います。

気がつけば

去年の今頃

を思い返していて、気を緩めると涙が出そうになったりして、ちょっと辛い年の瀬です。



本当ならば、ポワポワ浮いてきたぽちの毛を集めたり、ブラッシングしたりしている時期ですが、みっちり生えて来た冬毛に顏をうずめてぽちの匂いを嗅いだり、ビロードのようなふかふかの毛並みを撫で回すことも、もうできません。

そんなことを考えてしまい、深い穴に落ちてしまいそうになります。


「このコを迎えた人はきっと幸せになると思う」
「里親で迎えてもらえたら、このコ、きっと幸せになれると思う」

そんな風に、里親のお話しをいくつかいただいたりもしたのですが、できずにいます。

まだぽちがいた頃の頭の中では、「引き取り手の少ないシニアのわんちゃんを」とか、「一時預かりなら」、それより迷子の柴さんを・・・と思っていたのですが、看取り覚悟も辛いし、17年と8ヶ月寝食を共にしたぽちと同じように接することができるだろうか?(ワタシだけでなく夫も)という不安もあるし、何より、里親にしても一時預かりにしても、家族の同意が必須と思うから。

「家族の同意」

いや、でも、もしかしたら、本当は夫の同意がないことに私自身がホッとしている部分もあるのかもしれません。

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2019年12月08日

びっくり!!

冷えますね。

以前はどんなに寒くても、ぽちのごはんやお世話があったので布団から抜け出せていたのですが、最近はなかなか布団から抜け出せずにいます。
ぽちは規則正しい生活のつっかい棒でもあったようです。(^_^;)

今朝、起きると。

来週のワークショップ用に仕込んでいたカレンデュラのインフューズドオイルに異変が。

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ん?

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なんと、凍っていました。

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冷蔵庫に入れてたオイルが固まる・・・というのは経験ありですが、室内に置いててこういうのは、はじめてです。
どんだけウチが寒いんだ?(爆)


真ん中の小瓶は紫根と当帰のオイルなのですが、何故かこっちは凍っていません。
容積が小さいほうが早く冷えるから凍りやすい気がするんだけどな。

でも、この冷え込みで、ストームグラスに綺麗な結晶ができています。

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結晶は、置く場所・置く家庭でも違うようです。

先日作られたお客様のストームグラスは、どんな様子かな?

我が家の環境では・・・ですが、たとえ結晶観察が楽しめる時期が短くても、結晶は少な目で作った方が面白い気がします。


凍ったオイルは、今はすこしずつ溶けています。
結構いい色でしょ?
ワークショップまでには、良いオイルができると思います。

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2019年12月06日

すばるちゃん・空太くんの介助ベスト

プロッキーちゃんからのご紹介で、お友達のボーダーコリーさん2頭の介助ベストをお作りさせていただきました。

おふたりからブログへの掲載をお許しいただいたので、ご紹介しますね。

こちらはすばるちゃん。(1月に15歳ですって♪)

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ベストのご依頼をいただく少し前に、すばるちゃんが前庭疾患になってしまい、ふらつくようになってしまったとのことでした。
幸い程度が軽かったため、今はちょっと首の傾きはあるけれど元気に歩けるようになったとのことです。

介助ベストのことをすばるちゃんのボディケアをしてくださる獣医さんにお話ししたところ

> 前庭疾患は後ろ足の力が衰えてしまいがちなので、どんどん使うといいですよ、とおっしゃってました。

とのことです。

前庭疾患って、シニア犬にわりと多い病気です。
平衡感覚をつかさどる前庭神経の異常のため、姿勢を保てなくなったり、斜頸や眼振などが起こります。
程度にもよりますが、おそらく、本犬は相当気持ちが悪いし不安だと思います。
普通に生活していても徐々に筋力が衰えてしまうシニア犬ですが、動けなかった間にさらに筋力が落ちてしまうので、回復後の過ごし方はすごく大事。

これまで想像もしなかったようなこと・思いがけないことがいろいろ起こるのがシニアさんです。
介助ベストが少しでもすばるちゃんと飼い主さんのお役に立てるとしたら、とてもうれしいです。


そして、こちらは空太くん。

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空太くんの奥にレッドのボーダーさんが見えます♪

これまでの介助ベストとちょっと違うところがあるのにお気づきでしょうか?

介助ベストはゆるすぎると介助がし辛く、キツ過ぎると部屋着やパジャマとは言えないため、適度のゆとりを持たせてお作りしています。

体の大きいわんちゃん用に、オプションで後ろ半身の持ち手をつけさせていただいておりますが、後ろ半身の持ち手は体の状態と用途によっては有用ですが、「後ろ足をしっかり介助したい」というニーズには残念ながら適しません。

特に、男子の場合はお腹の繰りが深くなるため、後ろ半身の持ち手を持った際に、その分ベストがめくれ上がり、後ろ半身の介助ポイントから離れてしまいます。

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実際、ごはんを食べながらペタンとお尻が落ちてしまうぽちを立たせるには、股の部分に手を添えて持ち上げるのが一番軽くて一番簡単な方法でしたので、後肢の介助にはパンツタイプが最適なのではないかと思います。


ただ、今の空太くんには階段の昇降が一番のネックということでしたので、飼い主さんともご相談しながらお直しついでの工夫をしてみました。

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フトモモの付け根からお腹にメッシュ生地を渡し、マジックテープで止めるようにしてみました。

この部分を階段の昇降時にはしっかり目に締めていただき、普段家の中で過ごす際にはゆるめていただこうという算段です。

マジックテープがきちんと圧着できていないと階段の昇降時にはがれてしまいますが、しっかり圧着していただけば、なんとか使えるようです。
本当は安全のために縫い付けたいのですが、そうすると部屋着やパジャマではなくなってしまうので、、、。
(マジックテープの圧着が弱くならないよう、絡んだ毛などは時々チェックしてくださいね。)


すばるちゃんも空太くんも、使っていくうちに気になるところや改良ポイントも出てくると思います。
体の状態が変わるにつれて、サポートが必要な部分も変わっていくと思いますので、そんなあたりもお知らせいただけると嬉しいです。

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これまで、着丈を延長して後ろ半身の持ち手を付ける場合、標準タイプの採寸箇所に+αでの採寸をお願いしていましたが、今後はチェックポイントをわかりやすくお伝えできるよう、標準タイプと後ろ半身の持ち手を付ける場合で採寸表を分けることにしました。

お申込み時に、標準タイプか、後ろ半身の持ち手をつけるかどうかをお知らせください。




簡単な採寸の仕方を昨日のブログでご紹介しましたので、あわせてご覧いただければと思います。


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2019年12月05日

採寸の仕方

ぽちの和の介助ベストは、オーダーメイドでお作りしています。

オーダーメイドということは、当然採寸が必要になります。

「後ろ足が弱ってきていて採寸が難しい」

というお声をしばしばいただくので、採寸しやすい方法を記しておきます。

(介助ベストのゆとり分はこちらでプラスしますので、ゆるくもなく、キツくもないジャストサイズを測ってください。)


用意するもの:荷造り紐とスケール(もしくはメジャー)

1.適当な長さ(60cm〜1m)に荷造り紐を切ります。(大型犬でも1mもあれば充分かな?)

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2.荷造り紐の片側の端に結び目を作る

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3.採寸箇所に当て(この場合はわんちゃんのお腹に回し)

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  結び目との合わせ目(結び目のない側)を持つ

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4.スケールにあてて、手の位置から結び目までの長さを測る

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以上です。

この方法、以前に「オンリーwanマッサージ・ブラッシュアップセミナー」でSweet Dogさんに教えてもらいました。
メジャーで測るよりも断然簡単で、正確です。

体側(脇から太腿の付け根までなど)を計る場合も、この方法で測れます。

採寸が難しくなる時期って、これまで以上に「介助ベストがあると良いなぁ」と思う時期です。


立ち上がりやごはんの介助、転倒予防、狭い場所からの救出、寝返りの介助など、介助が必要なシーンは日常生活の中にこそ多いので、部屋着やパジャマとして着用してもらえるよう、バックルや金具をつけず、生地+持ち手で「面」で支える形になっています。

マジックテープには、固い面と柔らかい面があります。
犬の身体に当たる側には柔らかい面を付けるようにしています。

シニアはどうしても少しずつ痩せていってしまうので、多少のサイズ調整ができるように作っています。



介助ベストが、少しでも飼い主さんと介助を必要とするわんちゃんのお役に立てるよう願っております。


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posted by ぽちの和 at 11:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 介助ベスト