寝ている時間が長いシニアなので、金具やボタンなどゴロつくものは付けず、とっさの時に手を貸せる、部屋着かパジャマのイメージで日常的に着れるもの・・・・と考えて作りました。
その後、型紙を修正したり、夏用・冬用で素材を変えつつ、ぽちに5着の介助ベストを作りました。

試作1号(2018年4月のぽち)
メッシュ素材の夏用ベストはお洗濯しても乾きやすく、ほんの少しクッション性もあり、熱がこもらずサラサラの着心地で、じめじめ梅雨時から昨年の猛暑〜秋口まで愛用していました。

2018年6月のぽち
最後に作った冬用の介助ベストは裏地を付け、シニアの身体を冷やさないよう、保温にも役立っていたと思います。

2018年12月19日のぽち
ぽちにまだ体力があった時は、持ち手に軽く手を添えるだけで自力で立っていました。
阿吽の呼吸と言いましょうか、ぽちは手を貸して欲しい時はちらっとワタシを見てサインを送り、ワタシが持ち手に手を掛けるタイミングに合わせて起き上がっていました。
ちょっと危なっかしいな?という時には持ち手に指を掛けるだけ。
コケそうになった時だけしっかり介助。
そんな使い分けもできました。
なんでも踏んづけて猪突猛進するようになり、イスの下やら家具の隙間など、狭いところに入り込んでしまうようになってからは、ぽちを引っ張り出したり後退できないぽちの救助にも役立ちました。

ごはんを食べる時
水を飲む時
オムツ交換時
ちょっとお尻だけの部分洗いの時
カートや車椅子の乗り降りの時
寝返りの介助にも と、本当に日常の全ての行動の中で助けになりました。
ニンゲンには手が2本しかないので、手が足らない時はベストの持ち手にタオルを通し、膝でタオルを挟みながらオムツ交換をしたり、お尻の部分洗いをしたこともあります。
そして・・・、痙攣発作の時も。
ぽちは最期の日、何度か大きな発作がありました。
時々寝返りを打たせながらぽちの側で見守っていたのですが、ワタシがぽちの背中側にいる時に、上体を起こしながらワタシを探すような仕草がありました。
「おる?」
うん、おるよ ここにおるよ
大丈夫、ちゃんといるからと、ぽちを抱き起こし、抱きしめて発作をやりすごすこともできました。
発作の兆候で、ぽちを抱き寄せ、ひとりで発作とたたかわせずにすみました。
今思うと、ぽちとワタシにとって、ぽちの介助〜介護期を、体だけでなく心も繋ぎ、支えてくれた介助ベストでした。
昨年夏以降、何頭かのわんちゃんに型紙モデルをお願いして、改善点をお寄せいただいたり、型紙や持ち手の位置の改良、体重と生地選びなどを参考にさせていただいてきました。
介助ベストの正式販売に際して、介助ベストをご使用いただいている皆様からの声を、次回以降ご紹介させていただきます。
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ぽちの和は、人と犬のためのハーブ(植物療法)の教室です。
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